カスタマーレビュー
怖いくらい…「古代エジプトのヒエログリフ(象形文字)に 『近ごろの若者は…』という字句が見えるという」 そんなブラックな読みやすさ(笑)とは裏腹に、 指摘していることは怖いくらい当たってる。 ラクしてイマだけ良ければよくって、向上心はないくせに エゴとアイデンティティーを履き違えている若者のリアル。そんな子が後輩として社会人となるこの先って、どうなるのかしら???誰にたいして書いているのか?宮台そのほかの若者擁護論には異議アリ、という本なのだが、そもそも「若者擁護論」は「コギャルとかフリーターとか最近の若者は…」という社会の一般的潮流にたいし異議をとなえた本なので、それに普通に反対してみせても結局は保守的一般論に終始する(逆の逆はごく普通、みたいな)。いや、意見に力強さがあれば別に保守でもなんでもいいんだけど、読めばわかるが「クラブで若者に無礼された」みたいな話ばっかで、トホホ感満載。 そもそも、もしも建設的な意見をいいたければ少しでも若者にたいし届く言葉で書くべきなのだが、この本の著者は狭い評論業界のほうしか向いていない。結局、若者とうまくコミニュケーションとれなくなったから狭い権威的世界の仲間入りをしたくなったオジサマの本、という感じ読みやすいトップ経営コンサルタントによる、若者擁護論でなく、現代若者の可能性をリアルかつ論理的に否定する本です。そのため、若者は読むとつらいです。僕もぎりぎり若者なはずなので、読んでてつらいところがいくつか。 世代分析本としては読みやすく秀逸です。また提言として、働かざるもの食うべからずの社会をもう一度再構築する(あやしげな人がいっぱいお金をもらうような現代社会を改める)という主張も、確かに、と思わせるものはあります。
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