レビュー
世界的なマーケティングの権威といわれるフィリップ・コトラーは、数々の著作を世に送っており、またその研究の対象も多岐にわたっているため、彼の“世界”の全貌を把握するには大変な労力を要する。そこで本書は、読者が「コトラー教授に触れるきっかけとして」、「著作の中からエッセンスを抜き出し、筆者なりの解釈をするとともに、“コトラーの世界”の輪郭を示そうと」(本書はしがきより)、したものである。 本書は、序章から終章まで全6章で構成されるが、まず前半では読者が本書の概要をつかめるよう、コトラーの研究領域全体を概説している。そして後半では、コトラーのマーケティングのキーワードとなる項目ごとに説明を行う形を取っている。これらの各項では、冒頭でコトラーの考えを紹介したうえで著者が解説を加えているが、必要に応じて日本企業などの実際の事例や、他の研究者の考えなども盛り込むことにより、読者の理解を助けるような工夫がなされている。巻末に索引を載せている点も、入門書として親切である。また、日本ではなじみの薄い「ソーシャル・マーケティング」や、近年の研究テーマである「デジタルマーケティング」にもそれぞれ1章を割り当てており、著者が「コトラーの世界」を網羅しようと試みている点がおもしろい。 このように、この本は決して、単にコトラーの各著作を要約したものに留まっていない。コトラー入門としてだけでなく、マーケティングの基本的なテキストとしても、ビジネスパーソンや学生におすすめしたい。(戸田圭司)
カスタマーレビュー
マーケティングの基本マーケティングの入門にと思い、「マーケティングならコトラー、コトラーをわかりやすく書いた本は?」と探したのがこの本でした。大変わかりやすかったと思います。 マーケティング志向は顧客志向、エクスターナルマーケティングだけでなくインターナルマーケティング(構成員の満足)を充実することで顧客満足につながる。目的の明確化とターゲットセグメンテーション(市場細分化)を実施し適切な戦略を立てることが重要と感じました。マーケティングに触れたことのない人の入門書に!!マーケティングって何??っていう人の入門書に最適だと思います。 わかりやすい図解と、具体的な表現が初心者で、マーケティングに触れたことのない私にもわかりやすく、自然と身になった気がします。 こんな身近なものだったんだ!!って感じです。 気負いなく、気軽に読める一冊です!!現代マーケティングの代名詞「コトラー」の特徴がよくわかります現代マーケティングの代名詞である「コトラー」の入門書。 マーケティング入門書としてはもちろんのこと、コトラー流マーケティングと それ以外のマーケティングの考え方との違いなどもよくわかります。 ただし、本書「はしがき」にもありますが、この本を読んで「コトラーが わかった」と早合点するのは困りもの。 コトラーを知るには、分厚い本が多いですが、やはりコトラー本人の本を 読みたいものです。
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