カスタマーレビュー
公教育信頼 VS 公教育懐疑 以外は共通お二人の意見はかなり一致しているのですが、違う部分は、 ・長期期間中に次の学期の教科書をすべて読ませる(陰山) VS 教科書に頼らない方がよい(和田) ・塾に行かせなくても学力はつく(陰山) VS 塾は子どもの学力低下を防ぐ現実的な手段(和田) ・学校の先生と頻繁に連絡を取り合う(陰山) VS 先生の能力を見極める(和田) といったところです。一言でいうと公教育信頼派と公教育懐疑派といったところでしょうか。 お二人の職業の違いや対象としてきた子供の年齢の違いから当然かもしれません。しかしながら、生活態度重視、反復学習重視などそれ以外の部分はお二人の意見は一致しています。高いハードル小中学生を持つ親なら一度は関心を持つであろうテーマに、今、教育界で話題の二人の先生の方法論がそれぞれ展開されています。 二人のメソッドの対比がこの本の面白さなのでしょうが、読み進めると共感を覚える部分も違和感を感じる部分も、同じ先生に感じるのが好みの違いというところでしょうか。 読むだけならなるほどと読めますが、親にとっては高いハードルばかりのような気がしました。対比がおもしろい子供の教育について悩んだ事のある親なら一度は名前を聞いたことのあろうお二人の質疑応答集。教育版FAQとも言うべき一冊に仕上がっていると思います。帯の「親の悩みにすべて答えます」は大げさではあるが、陰山、和田両氏の思想は充分垣間見られる。そもそも、各子供の生活環境、性格、親の性格などさまざまであるのだから、ものすごく具体的なことはその子しだいだと思う。ですから、こういう一線の方の意見を聞いて、その下に流れる思想というか基本を読みながら考えていくようにするとそこから応用が利いてくる。 両氏ともやはりテクニックよりまず生活環境を安定させることを重要に考えておられます。 昔のように親と一緒にご飯を食べて、一緒に勉強をして、夜更かしをしないというのが一番。現代は子供の勉強時間を増やして頭が良くなった気になっていますが、基礎学力を奪っていく生活をしているんだなと実感させられます。
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