カスタマーレビュー
さて、今の17歳にこの本の言葉が届くのだろうか。小倉さんが社会的ひきこもりを脱出してからの著書って、ありきたり のタイトルのものが多いんですよね(苦笑)。まずそこをどうにかし てほしいですね。読んでみて、特に自殺のところに関する認識の甘さが気になりました。 他の人を悲しませるのが単に屈折した自己愛なのかどうか。練炭自殺だってそうですよ。生きたくないから死ぬのであって、死にたい頭 でいくら考えたって生きる方法など考えつくわけがないのです。それ から、自殺未遂をした人が必ずしも「しまった」と思って自殺をはか るのをやめるわけでなく、自殺未遂を繰り返して、最後はとうとう 死んじゃったという人も多いわけです。これは薬物で自殺をはかる人 などに多い。薬物自殺は未遂率は高いので、失敗したら「ごめんなさ い」といって、また自殺を試みるそうです。この場合の「ごめんなさ い」は「死にそこなって皆に迷惑をかけてごめんなさい」という意味 なのです。 この本、たとえば私が17才の頃に出会って、果たして何かを得られた でしょうか? もはや倍の年齢になった今の私には心に響くものがなかったです。高校生の悩みってあんまり変わらんのですかね。高校生でなくなって10年以上たちましたが、この本に見る限り、高校生の悩みってそんなに変わらんのでしょうか。 彼らのひとつひとつの「Q」に、ときにはやさしく突き放し、ときには厳しく引き留める小倉さんの「回答」が素敵です。ホンマにやさしい人なんやねぇ…とシミジミしてしまいました。 しかし、これはまちがいなく「オバサン」的な読み方です。けどなぁ…この本を、「ああいえばこういう盛り」の17歳たちが手に取るのかなぁ…。そもそも、手に取りやすいトコロに置いてあるのかしら。オバサンそれだけが心配。
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