レビュー
JBossは、EJB(Enterprise Java Beans)サーバーのオープンソフトウェアである。本書は、JBossとジャカルタプロジェクトのTomcatやAntなどのオープンソフトウェアを利用してEJB開発を行う方法を解説している。 多くのソフトウェア開発者がEJB開発に興味を持ち、最初に実装してみようと考える時に、または、学習するためにJBossを利用することになる。そんなときに格好の入門書となるのが本書だ。JBossについての歴史、特徴、EJB仕様への対応やEJBについての基礎知識を解説している。また、図書館システムを例としてEJBを開発するうえで必要とされる実装のポイントを具体的に書いているため、JBossに限らず、EJBの実装をどうすれば良いかを知りたい人にも参考になる。 しかし本書は、あくまでもEJBアーキテクチャを実装することが確定した以降の実装面を十分把握するための開発方法を解説したものと言える。入門者には、本書のサンプルである図書館システムを本の内容に従って構築されることをおすすめする。その過程でJBossやEJB開発を十分に理解することができるだろう。そして、小規模システムのEJB開発がJBossで実現できると感じてほしい。(新保康夫)
カスタマーレビュー
J2EEの一般的解説とJBossの話がうまく織り交ぜられているJ2EEの一般的解説と、その実装であるJBossの話がうまく織り交ぜられていて読みやすく、理解もしやすい。これからJ2EEを使おうとしている読者にも、他のJ2EE実装を知った上でJBossを使おうとしている読者にもおすすめできる。私にとっては、JBoss内部の実装について書いてある内容が非常に有益だった。JBossを利用した開発者は、もちろんJ2EEアプリケーション開発者にも役に立つ一冊さすがneverbirdプロジェクトのmikiさんの本。J2EEの使用の解説からJBossの内部についてまで広い範囲で端的に説明されている。 ENC(環境名前コンテキスト)の解説、XDocletを利用したJ2EEアプリケーションの開発方法、トランザクションの管理についてCMPコミットオプション、セキュリティ管理ではプリンシパルとロールの解説、さらにはJ2EEアプリケーションで役に立つデザインパターン、JBoss実装の話ではJBossのMBeanとJMXコンソールについて詳しい説明がありJBossを利用した開発者は、もちろんJ2EEアプリケーション開発者にも役に立つ一冊。
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